2026年10月22日

027-1_2.MATRIXでWRO RoboMission 2026 を攻略~Junior部門~

本記事では、WRO RoboMission 2026 Junior部門の競技内容を確認しながら、MATRIXを使った攻略方法を紹介します。競技課題のポイントやロボットの組み立てなど、実際の競技を攻略するための考え方を解説します。

(文/アフレル)

◆ 攻略の様子

◆ 競技課題の解説

この競技では、ロボットを使って、塔や遺物を運び遺跡を復元させたり、訪問者を適切な位置に運んだりします。高さのある塔を移動する、建物の上に建物を積む、色に応じた正しい位置に遺物を運ぶなどのミッションをこなします。

競技フィールド

競技フィールド全体図。黄色い塔、赤い塔、博物館、スタートエリア、訪問者たち、発掘場、塔再建エリア、石畳エリア、ビジターエリア、柵、オウムの位置

黄色い塔を運ぶ

黄色い塔を運び積み上げます。
(塔1つにつき25点。合計50点。)

黄色い塔2つを塔再建エリアの建物の上へ運ぶ流れを示した図

赤い塔を運ぶ

赤い塔を所定の位置まで運びます。
(塔1つにつき15点。合計30点。)

赤い塔2つを塔再建エリアへ運ぶ流れを示した図

遺物を運ぶ

遺物を博物館内の対応する色の場所へ運びます。5色あるうちランダムに4色が選ばれ、並び順もランダムに決まります。
(遺物1つにつき15点。合計60点。 ※ 枠内からはみ出ると5点)

発掘場の遺物を博物館内の対応する色の場所へ運ぶ流れを示した図

訪問者を運ぶ

訪問者を決められた対応する色の場所へ運びます。
(訪問者1人につき10点。合計40点。)

訪問者を対応する色の場所へ運ぶ流れを示した図

土粒の除去

土粒に見立てた10個のブロックをレンガの地面から除去します。
(土粒1つにつき2点。合計20点。)

レンガの地面に土粒が散らばった状態。土粒を外へ出す
土粒をレンガの地面から除去した状態

障害物を壊さない

課題をこなしている最中にロボットがぶつかるなどして、柵やオウムが移動したり破壊しないようにします。
(柵1つ・オウムのオブジェクト1つにつき10点。合計30点。)

フィールド上の障害物(柵2つとオウム)の位置を示した図

得点

黄色い塔を運ぶ(各25点×2つ)50点
赤い塔を運ぶ(各15点×2つ)30点
遺物を運ぶ(各15点×4個)60点
訪問者を運ぶ(各10点×4つ)40点
土粒を除去する(各2点×10個)20点
障害物を壊さない(各10点×3つ)30点
満点230点

◆ 各課題のポイント

WRO RoboMission では、競技時間が2分しかありません。どの課題にも共通するポイントですが、出来る限り効率よくミッションをこなさないとタイムアップになってしまいます。効率的にミッションをこなす部分にも着目しながら、各課題のポイントを確認していきましょう。

黄色い塔を運ぶ

黄色い塔を2つ同時に運ぶロボット

1つずつ運ぶと、かなりの時間がかかってしまいます。
2つ同時に運びましょう。
また、オブジェクト1つあたりの得点が25点と、本競技最大です。
この課題は絶対にクリアしたいところです。

赤い塔を運ぶ

赤い塔を2つ同時に運ぶロボット

1つずつ運ぶと、かなりの時間がかかってしまいます。
2つ同時に運びましょう。
こちらも、オブジェクト1つ当たりの得点が15点と、本競技で2番目に高いです。
こちらもクリアしておきたいところです。

遺物を運ぶ

  1. 1. 色を読む
    カラーセンサーで色を調べ、記憶しておきます。
  2. 2. まとめて運ぶ
    移動量を抑えるために、できるだけまとめて、1度にたくさん運びます。
  3. 3. 対応する色の場所へ設置する
    記憶しておいた色の情報を使い、正しい場所へ配置していきます。
カラーセンサーで遺物の色を読むロボット
遺物をまとめて運ぶロボット
博物館内の対応する色の場所へ遺物を設置するロボット

訪問者を運ぶ

スタートエリアのロボットと、手前に並ぶ訪問者

訪問者を対応する色の各エリアに移動させます。
この課題は運ぶ先が分散していて時間がかかる割に、1つのオブジェクト辺り10点と低くコスパが悪いです。
時間が余ったら、最後に挑戦する程度が良いかと思います。

黄色い塔を運ぶ(各25点×2つ)50点
赤い塔を運ぶ(各15点×2つ)30点
遺物を運ぶ(各15点×4個)60点
訪問者を運ぶ(各10点×4つ)40点
土粒を除去する(各2点×10個)20点

土粒の除去

レンガの床のエリアと土粒、周囲の柵

土粒に見立てたブロックをレンガの床のエリアから除去します。
ただ、1個につき2点、最大20点しか取れませんが、土粒を除去する最中に柵を動かしてしまうと1つ動かすごとに10点失ってしまいます。
何もしなくても入る得点を失うのはもったいないため、土粒除去は無理なく出来る範囲でやりましょう。

障害物を壊さない

障害物(柵2つとオウム)の位置

障害物を動かさなければ、ポイントを獲得できます。特別な動きをしなくても獲得できるポイントなので、柵やオウムにぶつからないようにしましょう。
特に注意したいのがケーブルです。ロボット本体がぶつからなくても、ケーブルが障害物などに当たってしまうことがあります。ケーブルはしっかり固定し、きれいに束ねておきましょう。

◆ 攻略のポイント

ロボコンでは、作りたい動きを実現する方法が複数ある場合、できるだけ簡単でシンプルな方法を選ぶのがおすすめです。
例えば、ブロックを運ぶなら、複雑なアームを作るのではなく、押して運ぶだけでクリアできないか考えてみましょう。
機構やプログラムがシンプルになれば、製作時間を短縮でき、トラブルも減らせます。
最初から難しい方法に挑戦するのではなく、まずは簡単な方法で実現できないか考えてみましょう。

黄色い塔を運ぶ

平行リンク機構のアームで黄色い塔を建物の上に設置するロボット

建物の上に、地面と平行になるように設置する必要があります。しかし、回転させるだけのアームでは、持ち上げたときに斜めになり、設置時に倒れてしまう可能性があります。
そこで、持ち上げても地面と平行な状態を保てるよう、平行リンク機構を活用してアームを作成しました。
また、正確な位置に設置できるよう、レーザーセンサーも活用しています。

◆ 平行リンク機構とは

二本の棒を平行につないで作るリンク機構で、平行を保ったまま回転させることができます。この機構を活用することで、オブジェクトを常に地面と平行に保った状態で、持ち上げたり、降ろしたりすることができます。

平行リンク機構の図。2本の棒を右へ回転させても上の板は地面と平行のまま
平行リンク機構の図。2本の棒を左へ回転させても上の板は地面と平行のまま

◆ レーザーセンサーで位置合わせ

黄色い塔は上に積み上げる必要があるため、位置がズレると崩れてしまいます。そのため、レーザーセンサーを使って、正確な位置を測り、ちょうどよい位置でロボットを停止させます。

○の例:黄色い塔がずれずに真上に積み上がった状態
×の例:位置がずれて上の黄色い塔が傾き崩れる状態

赤い塔を運ぶ

設置直後に赤い塔が傾いている状態

設置したときに傾いている可能性があります。
赤い塔は高さがあり重心が高いため、少し傾いているだけで倒れてしまいます。

ロボットを後退させて赤い塔を後ろに引っ張り、傾きをなくす様子

そこで、ロボットを後退させ、少し後ろに引っ張ることで傾きをなくします。
この状態でアームを離すことで、倒れることなく安定して設置することができます。

遺物を運ぶ

遺物のオブジェクトを押して幅を狭めることで、ロボットやアームを大きくせずに保持できます。
大きくなるほど重くなり、一定の重さを超えるとモーターのパワーが足りず、動かせなくなることがあります。
そのため、必要な機能を満たせる場合は、できるだけ軽く、コンパクトに作ることが重要です。

遺物のオブジェクトを押して幅を詰めるロボット
幅を詰めた遺物をコンパクトなアームで保持した状態

◆ 使用機材

MissionGO Set(MA321)×1

  • ライントレーサーセンサー×1
  • カラーセンサー×1
  • アルミフレーム

Future Innovators Set(MAFI900)×1

  • レーザーセンサー×1
  • アルミフレーム(MissionGO Setでの不足分, 新規パーツ)

◆ ロボットの全体像

ロボットの全体像(右前方から)
ロボットの全体像(正面から)
ロボットの全体像(左前方から)
ロボットの全体像(黄色い塔を持ち上げた状態)

当ブログの内容は、弊社製品の活用に関する参考情報として提供しております。
記載されている情報は、正確性や動作を保証するものではありません。皆さまの創意工夫やアイデアの一助となれば幸いです。