2026年10月19日

027-1_1.MATRIXでWRO RoboMission 2026 を攻略~Senior部門~

本記事では、WRO RoboMission 2026 Senior部門の競技内容を確認しながら、MATRIXを使った攻略方法を紹介します。競技課題のポイントやロボットの組み立てなど、実際の競技を攻略するための考え方を解説します。

(文/アフレル)

◆ 攻略の様子

◆ 競技課題の解説

この競技では、ロボットを使って、壊れたモザイク画を修復します。道具を運んだり、4色あるモザイクタイルを並べたり、セメントブロックを指定の場所に運んだりと、さまざまなミッションに挑戦します。コース上の障害物を壊さないように気をつけながら、すべてのミッションのクリアを目指します。

競技フィールド

競技フィールド全体図。モザイクタイル、モザイクタイル置き場、障害物、セメントブロック、スタートエリア、道具置き場の位置

道具を運ぶ

道具置き場にある3つの道具を指定された場所に運びます。
(指定エリアに完全に入れば15点。一部だけ入っていれば5点。3つすべてで最大45点になります。)

道具置き場から各道具の運搬先を示した図

モザイクタイルを完成させる

モザイクタイル置き場の各マスの色と同じ色のモザイクタイルを配置します。
(色が一致なら10点。色が不一致なら5点。)

モザイクタイルをモザイクタイル置き場へ運ぶ流れを示した図

セメントブロックを運ぶ

セメントブロックは対応する色の場所に配置します。
(ブロック一つにつき1点。各色10個のため最大40点。)

セメントブロックを対応する色の場所へ運ぶ流れを示した図

障害物を壊さない

課題をこなしている最中にロボットがぶつかるなどして、障害物が移動したり破壊しないようにします。
(タワー1つにつき7点。合計28点。)

フィールド上の障害物(タワー4つ)の位置を示した図

得点

道具を運ぶ(各15点×3つ)45点
モザイクを完成させる(各10点×12個)120点
セメントブロックを運ぶ(各1点×40個)40点
障害物を壊さない(各7点×4つ)28点
満点233点

◆ 各課題のポイント

WRO RoboMission では、競技時間が2分しかありません。どの課題にも共通するポイントですが、出来る限り効率よくミッションをこなさないとタイムアップになってしまいます。効率的にミッションをこなす部分にも着目しながら、各課題のポイントを確認していきましょう。

道具を運ぶ

手前から順番に1つずつ運ぶと、かなりの時間がかかってしまいます。

道具を1つずつ運ぶ場合のルート

出来るだけ往復の回数を減らして、同じ方向に運ぶ道具は同時に運ぶようにします。そうすることで、ほぼ1往復で3つの道具を運ぶことができます。

同じ方向の道具をまとめて運ぶ場合のルート

この課題は、センサーを使った条件分岐などの難しい内容がないにもかかわらず、最大45点を獲得できます。確実に得点しておきたい課題です。

モザイクタイルを完成させる

全部で12マスあるため、仮に1ブロック運ぶのに10秒かかるとすると、1つずつ運んでいるだけで2分が経過し、競技が終了してしまいます。
そこで、考えられる作戦は3つあります。

  1. 1. 運ぶブロックの数を絞る方法
    12個すべてを運ぶことはあきらめ、確実に運べる数に絞ります。
  2. 2. 色を気にせず、まとめて運ぶ方法
    色ごとに置き分けることはせず、6個ほどのブロックをまとめて運び2往復します。色が間違っていても、ブロック1個につき5点を獲得できます。そのため、60点に加えて、運よく色が正しく合っていたブロックの数×5点の得点がもらえます。
  3. 3. 複数のブロックを同時に運び、色ごとに正しく置く方法
    これを実現するには、高度な機構やプログラムが必要になります。

3つ目は難易度がかなり高いため、今回は採用しませんでした。得点を重視するなら、1つ目よりも2つ目のほうが有利です。しかし、今回はカメラによる色の読み取りに挑戦したかったため、あえて1つ目の方法を採用しました。

セメントブロックを運ぶ

セメントブロックの配置エリア。各色10個がランダムに配置される

ブロックが細長く、回収エリアも比較的広いため、すべて回収するのは簡単ではありません。
ただし、1個につき1点なので、すべて回収することにこだわる必要はありません。
また、3つの課題の中で最も得点が低いため、まずはほかの課題を優先し、時間が余ったら取り組む程度でよいでしょう。

道具を運ぶ(各15点×3つ)45点
モザイクを完成させる(各10点×12個)120点
セメントブロックを運ぶ(各1点×40個)40点

障害物を壊さない

フィールド上の障害物(タワーとボール)

障害物を動かしたり、ボールを落としたりしなければ、ポイントを獲得できます。特別な動きをしなくても獲得できるポイントなので、障害物やボールにぶつからないようにしましょう。
特に注意したいのがケーブルです。ロボット本体がぶつからなくても、ケーブルが障害物などに当たってしまうことがあります。ケーブルはしっかり固定し、きれいに束ねておきましょう。

◆ 攻略のポイント

ロボコンでは、作りたい動きを実現する方法が複数ある場合、できるだけ簡単でシンプルな方法を選ぶのがおすすめです。
例えば、ブロックを運ぶなら、複雑なアームを作るのではなく、押して運ぶだけでクリアできないか考えてみましょう。機構やプログラムがシンプルになれば、製作時間を短縮でき、トラブルも減らせます。
最初から難しい方法に挑戦するのではなく、まずは簡単な方法で実現できないか考えてみましょう。

道具を運ぶ

◆ セメントボウル

セメントボウルを押して運ぶロボット
  • 持ち上げる必要がない
  • つかまなくても運べる

→ ロボットがオブジェクトを押して運ぶ

◆ レンガごて + 四角いこて

尻尾のような機構でレンガごてを保持するロボット
四角いこてを押して運ぶロボット

この2つのこても、ロボットで押すだけで移動できます。しかし、今回レンガごては、尻尾のような機構で保持しています。
その理由は、2つを同時に運び、それぞれ別の場所に置くためです。前後に分けて運べるようにすることで、複雑な機構を使わずに目的を達成しています。

モザイクタイルを完成させる

◆ モザイクタイルの色を調べる

カメラで12マス分の色を判別したモザイクタイル置き場
  • 12マスもありカラーセンサーで調べるのは困難かつ時間がかかる
  • 色はあらかじめ決まっており、4色とも異なる系統の色

→ カメラでまとめて12マス分判別する

◆ モザイクタイルをつかむ

輪ゴムを付けたアームでモザイクタイルをつかむロボット
  • モザイクタイルには持ち手がついてない
  • ひっかける場所もない
  • 摩擦でつかむしかない

→ 輪ゴムをアームにつけて摩擦力を高める

◆ モザイクタイルを設置する

モザイクタイルを置いた直後。ロボットを前後左右に少し動かす
モザイクタイルがマスにきれいにはまった状態

そのまま置くだけでは、斜めにはまってしまうことがあります。そんなときは、ロボットを前後左右に少し動かしてみましょう。ブロックがきれいにはまりやすくなります。

セメントブロックを運ぶ

◆ セメントブロックを保持する

尻尾のような機構でセメントブロックをまとめてつかむロボット
ブロックがすり抜けないよう隙間を埋める形にした機構
  • ブロックは細長く小さい(1×1×6マス)
  • 1つのエリアに10個ある

→ 隙間からブロックがすり抜けないように、隙間を埋める形にし、尻尾のような機構でまとめてつかみます。

◆ 使用機材

MissionGO Set(MA321)×1

  • ライントレーサーセンサー×1
  • アルミフレーム

Future Innovators Set(MAFI900)×1

  • アルミフレーム(MissionGO Setでの不足分, 新規パーツ)

その他パーツ(別売り)

  • M-Vision Cam×1

◆ ロボットの全体像

ロボットの全体像(左前方から)
ロボットの全体像(右前方から)
ロボットの全体像(後方から)
ロボットの全体像(上方から)

当ブログの内容は、弊社製品の活用に関する参考情報として提供しております。
記載されている情報は、正確性や動作を保証するものではありません。皆さまの創意工夫やアイデアの一助となれば幸いです。