部門: | シニア部門 |
チーム名: | AQUA GIRLS |
タイトル: | スマート水道メーターへの取り組み |
メンバー: | 【選手】上野帆遥さん(高校2年)、須浪千聡さん(高校2年) 【コーチ】八尋博士先生 |
自動で水量を読み取る「水道スマートメーター」と、スマートメーターを使う街の水道システムをEV3で表現した作品です。
■選手へインタビュー
大会当日、数回行われる審査の合間に、選手の皆さんへ「今感じていること」や「大会への意気込み」などインタビューしました。
Q:決勝大会の会場に来てどんな気持ちですか?
A:初めての全国大会で緊張していますが、自分たちのロボットに誇りを持って発表したいです。多くの人にプレゼンを聞いてもらえると作品を認められた感じがして嬉しく思います。
Q:作品づくりにはどのくらいの時間をかけましたか?
A:Arduinoの部分は1年かけて開発しました。レゴの部分は数ヵ月程度です。ロボット制作にあたり、授業のある日は放課後の1時間を利用しているのですが、今は夏休みなので午前9時から午後6時まで制作しました。
Q:水道局と行っている共同研究について教えてください。
A:WROに出場する以前より水道局やシステム等を作るメーカーと共同研究をしています。そこでは水道システムをより良くするためのアイディアや仕組みを考える担当をしています。今回作った作品のような「水道の自動検針が出来るシステム」の開発を進め、人口減に伴う検針担当者の減少に対応できるようにしたいと思っています。
■コーチへインタビュー
長年ロボコンに携わっている八尋先生、仲島先生の二人にお話を伺いました。
WROに参加して感じる選手の成長
「このチームはWROに出場する前から取り組んでいた『世界初の水道メーターの開発』を元にして、今回EV3やArduinoを使い自動検針システムを制作しています。レゴでどれだけ出来るか期待していましたが、期待以上に上手く表現できたのではないかと思います。」と話すお二人。WROのオープンカテゴリーに出場した生徒の成長について「審査のためにプレゼンを行う必要があるため、元々引っ込み思案だった生徒も練習を重ね、上手く人前で話せるようになったところに成長を感じました。」と話しました。
年々成長をみせるWRO Japan決勝大会
八尋先生は、WROにコーチとしてだけでなく運営の立場でも長年関わっています。そんな八尋先生は今大会オープンカテゴリー出場チームの作品やプレゼンを見て、技術やプレゼンのレベルが高いと実感しており、「大会のレベルは7、8年前より確実に上がってきています。」と話しました。筆者も当日会場を回り発表を聞きましたが、全チーム自分たちの作品の魅力を、自信をもって堂々と発表していました。
また八尋先生は指導する側としても変化を感じているようで、「数年前までは人に伝わるようなプレゼン方法を生徒に教えていましたが、最近は教えなくても生徒が自主的に伝わりやすいプレゼンをするようになっています。」と話しました。これは、SNSや動画投稿サイトの流行により自分自身を表現する場が増え、身近になったことが影響していると考えられるのではないでしょうか。
技術面も、プレゼン面でも毎年レベルが上がり続けるWRO Japan決勝大会、来年はいったいどんな発表があるのかとても楽しみです。