2016年5月30日
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EV3 C言語プログラム(Toppers)のビルドエラー「make[1]: arm-none-eabi-gcc: コマンドが見つかりませんでした・・・(略)」の原因と対処方法
EV3のC言語プログラム(Toopers)をビルドした際に、以下のようなエラーが発生した場合の原因・対処方法は以下のとおりです。
■エラーメッセージ
$ make app= xxxx
・・・(略)・・・
CFG[1] module_cfg.h
make[1]: arm-none-eabi-gcc: コマンドが見つかりませんでした
../../target/ev3_gcc/dmloader/app/Makefile.lum:51: recipe for target 'module_cfg.h' failed
make[1]: *** [module_cfg.h] Error 127
make[1]: Leaving directory '/hrp2/sdk/OBJ'
Makefile:99: ターゲット 'app' のレシピで失敗しました
make: *** [app] エラー 2
■原因
コンパイラのパスが正しく設定されていない、またはコンパイラが正常にインストールされていない可能性があります。
■対処方法1-パスの設定
CygwinでGCC ARMのバージョンを確認した際に、以下のように表示される場合は、パスが設定されていません。
$ arm-none-eabi-gcc --version
-bash: arm-none-eabi-gcc: コマンドが見つかりません
その場合、以下の手順でパスを設定します。
Cygwinを開いている場合は、一旦閉じてください。
コントロールパネルから「システム」を開き、「システムの詳細設定」→「環境変数」と開きます。
(お使いの環境によって、表示が下図と異なる場合があります。)
変数「PATH」にGCC ARMのパスを追加します。
※環境変数の設定は、慎重に行ってください。
※すでに設定されているパスを変更したり消したりしないでください。その他のシステムに影響する場合があります。
追加するパスは、以下のとおりです。
パス: [GCC ARMのインストールフォルダ]\bin
(例: C:\Program Files (x86)\GNU Tools ARM Embedded\4.8 2014q2\bin)
追加方法は以下のとおりです。
○ユーザー環境変数に「PATH」が存在する場合
変数「PATH」を編集し、パスを追加します。
すでに登録されているパスとの間には、「;」を入力してください。
例)変数値
C\xxxx\aaa
↓
C\xxxx\aaa; C:\Program Files (x86)\GNU Tools ARM Embedded\4.8 2014q2\bin
○ユーザー環境変数に「PATH」が存在しない場合
新規に変数「PATH」を追加し、パスを設定します。
■対処方法2-GCC ARMコンパイラの再インストール
対処方法1でエラーが解消されない場合は、インストール済みのコンパイラ(GNU Tools for ARM Embedded Processors)をアンインストールし、再インストールをお試しください。
その際、インストールの最後の画面で、「Add path to environment variable」に必ずチェックを入れてください。