プログラミングやロボットに触れ子どもたちに学ぶ機会を提供する、CSRの取り組みをご紹介
子どもたちや親御さんに最新の自動車技術を体験してもらうことで、くるまに対する興味を高め、知識を持ってもらう活動として、関東地方を中心に教育版レゴ® マインドストーム® EV3を活用したワークショップを展開されています。
公益社団法人 自動車技術会 関東支部
社会活動 主担当理事 岩崎雅彦 氏、社会活動 副担当理事 倉橋秀範 氏、事務局 渡部寿 氏
活動の概要
自動車技術会 関東支部の社会活動として実施している小学生を対象とした「くるま未来体験教室」です。 ぶつからない車をテーマに、ロボットカーを使ったワークショップと実車の試乗体験を組み合わせて開催しています。 1回あたり15組前後(定員30名)で、近隣の小学生らと親御さんが参加されます。
開催実績
2016年度 | 関東支部地区にて6回、190名の参加 |
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2017年度 | 千葉県、新潟県、栃木県、茨城県、山梨県、北海道などで実施または実施予定 |
くるま未来体験教室(ある日の活動例)
「作って理解、乗って体感、くるまの最新技術!」
13:00 | 受付開始 |
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13:30~ | 自動運転講義 |
13:40~ | レゴ® ロボット組立、iPad®でプログラミング、 自動ブレーキ実験 |
14:30~ | 試乗体験(実車に乗り込み、ぶつからないクルマ、自動駐車、アラウンドモニター) |
15:30 | 教室終了 |
活動の背景
自動車技術会の設立初期から社会活動自体は展開されていましたが、現在のような「くるま未来体験教室」が開始されたのは2006年です。将来自動車や部品に関わる技術者の道へ進みたくなるような関心を喚起する教育活動の第一歩と考えています。2011年頃から新しい内容の調査・検討を始め、地域の子どもたち、親御さんらに最新技術を知ってもらおうと、未来のくるま技術を体験してもらう教室を企画し、2016年から車型ロボットと実車の試乗を組み合わせています。
子どもたちへの想い
車がどうやって動いているか、仕組みを知ってもらうことで、車に興味を持ってほしいと考えています。 ぶつからないクルマや自動運転技術を知ってもらうだけではなく、レゴ® マインドストーム® EV3のロボットを通して、くるまの組立てやセンサ、モータ、コントローラなどの仕組みを実感してもらいたいです。 また、自分で「ぶつからないクルマ」のプログラミングにチャレンジすることで、プログラムの意味とロボットの動きを体感してもらうこと、さらには実車に乗って、実用化されている最新技術を体感してもらうことも大切にしています。
参加者の様子
まずは皆さん、喜ばれます。楽しかった、勉強になったと言われる方も多くいらっしゃって、我々も嬉しく思っています。子どもたちはもちろんですが、実車に試乗されて自動車庫入れや自動ブレーキを体感した親御さんから、ここまで出来て実用されていることに驚いたという感想をいただいています。ロボットキットで見たことを本物の車に乗って体験することで、深い理解につながると思っています。
実施する際に気をつけていること
二点あります。一点目は、試乗で実車を使用することもあり、何よりも安全を重視しています。 二点目は、子どもたちが飽きないようにすることで、20分ほどのブロックに区切って進めています。講師が前に立ってただ話す(講義)のではなく、ビデオを観ながら解説するなど、興味を持続する工夫をしています。短時間で簡単に楽しみながら学べる内容を心がけています。
今後の展望
現在の社会活動は初期導入がメインで、小学生を主な対象としていますが、今後は内容や対象を中高生向けにレベルアップすることも検討していきたいです。また、今年は北海道での実施計画や、関西支部からの見学予定もありますので、将来は他支部でも展開されるようになると良いと考えています。
リンク
公益社団法人 自動車技術会 関東支部
自動車技術会は、自動車に関わる技術を研究、啓蒙することを目的として1947年に設立され、現在では会員数50,000名を超える国内有数の学術団体で、積極的な活動を展開されています。