2024年11月11日

002-2.メカメカ入門-第6回「ぶるぶる振動車」

さてさて、このメカメカ入門も区切りの6回目。しめくくるのは、私の大好きの振動を使った車。
普通の自動車ではありえない駆動方法だ。

この動きを思いついたのは、ケイタイ電話。その日、私は自分のケイタイをマナーモード(バイブレーションON)にして、喫茶店でテーブルの上に置いていた。

そこに友人からコールが入り、ケイタイは「ブ~ン」と振動をはじめた。
お、よく見ると微妙に動いている。

「おもしろい!! これをレゴブロックで再現できないものか」というのがはじまり。

いろいろなしくみを試しながら、ノウハウをゲット。私、五十川の得意技になったわけだ。(文/五十川芳仁)

さあ作ろう。
最初は、まっすぐ進むだけの簡単な振動車を作る。
この写真は完成したところ。
タイヤもなければ、足もない。
でも、動く。フシギでしょ。

まず、こんなふうに組んでちょうだい。

NXTのモータに40歯ギアを付けて8歯ギアに回転を伝え、さらにそれを36歯から12歯ギアに伝えている。
5倍×3倍で15倍。
つまりモーターの回転を15倍のスピードにしているということだ。

うらから見たところ。

さて、高速で回転するシャフトに取り付けるのは、これ。
とりあえず、「回転物」と呼ぶことにする。
この「回転物」が振動を引き起こす。

このように取り付ける。

あとはNXTをのせて、ケーブルをつなげば完成。

プログラムは、モーターを「パワー100」でひたすら回すだけ。
どう? 動いたかな?
できるだけなめらかな床で走らせてね。
回転物は、かなり高速で回っているので、ケーブルをはさみこんだり、手をぶつけて痛い思いをしないように十分注意してほしい。

「重さのかたよった」回転物を高速でブン回すと振動が生まれる。
それをうまく接地部分(床に接する部分)に伝えてやれば、このように振動でモノを動かすことができるんだ。
でも、振動のコントロールはとても「せんさい」。充電池や電池の重さなどでも動きが変わる。
また、床に接する部分に、別の部品を取り付けると、スピードが増したり、減ったり、逆方向に進んだりする。
いろいろと試してほしい。

次は、モーターを2つ使って、進む方向を変えることのできる振動車に挑戦だ。

完成するとこんな感じになる。

作りはじめよう。
まずはボディから。

うらがわ。

この振動車は、さっきの振動車に比べてモーターが増えた分、重い。
だから「回転物」も少し大きくする。

回転物を取り付ける。

NXT本体の準備。

さきほど作ったボディと合体。

さいごにケーブルを接続。

これで完成。プログラムは、きみにおまかせする。
左右のモーターを同時に回せば、前進。片方だけを回せば、方向転換。のはず。(^_^;)

だけど、さっきも書いたように振動はすごく「せんさい」。
ちょっとしたことで、進まなくなったり、変な方向に進んだりする。
接地する部分の部品を変えたり、「回転物」にコネクタを差しこんで重さを調整したりしながら、いろいろな動きを見てみよう。
この試行錯誤(しこうさくご:いろいろとためしてみること)が、とても大切。
おもしろい発見があったら、「ロボジョイ談話室」でみんなに教えてね。

さてさて、これでとりあえず「メカメカ入門」はひと区切り。

またキミたちに会える日を楽しみにしている。じゃ!

当ブログの内容は、弊社製品の活用に関する参考情報として提供しております。
記載されている情報は、正確性や動作を保証するものではありません。皆さまの創意工夫やアイデアの一助となれば幸いです。