2024年12月16日
012-1.EV3タブレット版アプリ入門-第3回「共有機能の使い方」
この連載では「教育版レゴ マインドストームEV3プログラミング(以下、EV3アプリ)」を使って、タブレットでEV3のプログラミングを行う方法を紹介していきたいと思います。(文/松原拓也)
◆ EV3アプリの共有とは
EV3アプリの共有とは作成したプログラムをタブレットやデスクトップ(パソコン)に転送する機能のことです。この機能を使えば、自分の作ったプログラムを他人に渡したり、他人の作ったプログラムを自分のタブレットで実行できるようになります。
共有する機器によって、プログラムのファイルの形式が違います。ファイルをタブレットへ転送する場合には拡張子が「ev3m」のファイルを使います。一方、デスクトップへ転送する場合には拡張子が「ev3」のファイルを使います。
タブレット同士の転送は自由に行うことができます。 ただし、タブレット→デスクトップへの転送は一方通行です。デスクトップ→タブレットへプログラムを転送することはできません。
共有を行うにはEV3アプリの起動直後の画面で「共有する」のアイコンをタップします。
続いて、共有先を選択します。ここでは例として「デスクトップ」を選択しました。
さらに具体的な転送方法を選択します。複数の転送方法があります。
この写真はAndroid版の画面です。
◆ (タブレット→デスクトップ)メールで送信
たとえば「Gmail」を選択すると、メールの添付ファイルとしてプログラムを転送することができます。
「to」に送信先のメールアドレスを入力します。本文は空白でも構いません。画面の右上にある三角形のボタンをタップすると、メールを送信することができます。
デスクトップ側でメールを受信すると、このとおりです。
ev3ファイルが添付されていますので、これを保存して、EV3ソフトウェアで開きます。
◆ (タブレット→デスクトップ)Googleドライブで送信
転送方法の選択画面で「ドライブへの保存」を選択すると、Googleドライブというデータストレージのサービスを使って転送することができます。
受信するにはパソコン側でWebブラウザを立ち上げて、Googleドライブ(https://drive.google.com/drive/)を開くと、このように表示されます。これらを利用するにはGoogleアカウントが必要です。
あとはファイルのアイコンを右クリックして、メニューから「ダウンロード」を選択すると、ファイルがダウンロードされます。
なお、Android版のEV3アプリでは、転送時にファイルの拡張子の「.ev3」が抜け落ちてしまいます。そこで、ファイル名の末尾に「.ev3」を追加しておきましょう。
無事に転送が完了すると、こうなります。
左上がタブレット(EV3アプリ)で作成したプログラム。
右下がデスクトップ(EV3ソフトウェア)で開いたプログラムです。ここからさらにプログラムを修正することも可能ですが、修正後のプログラムをタブレットに転送することはできません。
◆ (iPad→Mac用)AirDropで送信する場合
iPadやMacではAirDropというファイル共有機能を使ってワイヤレスで転送することができます。この機能はApple製品でのみ使うことができます。ここではiPad→Macへの転送を例に紹介します。
Macの電源が入ってる状態で共有を行うと、写真のように送信先のアイコンが自動的に表示されます。これをタップすると転送をスタートします。
受信が完了すると、Mac側のダウンロードフォルダにEV3ファイルが保存されます。Googleドライブよりもずっと手軽に使えます。
Mac側のEV3ソフトウェアで開くとこのとおりです。
◆ (タブレット→タブレット)Googleドライブで送信
タブレット同士で転送する方法は複数ありますが、ここではGoogleドライブを使った例を紹介します。Googleドライブを使うと、iPad←→Androidのように異なる機種間でも転送することができます。ここでやり取りするファイルは拡張子に「ev3m」が使われています。Android版でアップロードすると拡張子の「ev3m」が取れてしまいます。このままではファイルの見分けがつきにくいので、語尾に「.ev3m」と追加しておきましょう。
受信するにはタブレットでGoogleドライブを実行して、「アプリで開く」というメニューを選択すると、EV3アプリで開くことができます。 iPadにGoogleドライブが入っていない場合にはApp Storeからインストールしましょう。
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